技術・製品情報

エクセディの製品とその技術は、
世界のカーメーカーから
高く評価され、
広く純正採用されています。

製品クローズアップ

低車速ロックアップトルクコンバータ
(多板クラッチ構造&低剛性ダンパー採用)

燃費とアクセルレスポンスを高次元で両立できるトルクコンバータの開発を目指した。

特長1:ロックアップ領域拡大による燃費向上
ばねとクラッチ摩擦材を最適設計。合わせて、制御性に優れたクラッチ構造を採用しロックアップ領域を大幅に拡大(JC08走行モードで80%以上)。燃費を最大7%向上に大きく貢献した。
また、制御性の高いクラッチでドライバーのアクセル操作に反応し運転の楽しさにも役立っている。
特長2:省スペース化に対応したコンパクト設計
クリープやエンジントルクを増大させるために必要なトーラスを極限まで小型化。
クラッチとダンパーを最適配置することで軸長を従来比10%短縮した。
特長3:低コスト化を実現
工程の自動化や様々なコスト削減技術で生産効率を向上し、低コスト化。
高級車が主流だった多板クラッチ内蔵トルクコンバータを普通乗用車にも搭載可能にした。

2マスフライホイール

次の2点を開発の狙いとした。
1.高トルクディーゼルエンジンに対応 エンジンの振動を大きく減衰しトランスミッションに動力を伝える機能と、低回転での使用時の共振やクラッチの操作による大きなトルク入力にも耐えられる強固な構造を両立させる。

2.新規工法・工程を採用し品質の安定化とコスト競争力をつける。

特長1:ダンパー性能向上
エンジン振動を大きく減衰するため特性の異なるスプリングを直列に最適配置して、捩じり特性を多段化、ダンパー性能を向上させた。
特長2:クラッチの切れ性能向上
大径ベアリングを採用することによりフライホイールのガタを縮小し、クラッチを切る時の操作性を向上させた。
特長3:スプリングシートによるストッパー構造
高強度の樹脂スプリングシートを採用することにより、トーションスプリングの密着を防止、共振時の大きな入力に耐える構造とした。
また、樹脂シートにより作動音を低減、静粛性を向上した。
また、次の2点の生産技術を用いた。
1.大物プレス部品をトランスファープレスで製作、生産効率向上とコスト低減を実現した。
2.溶接工程は熱の影響が小さく、品質が安定したレーザー溶接工法を採用した。

2輪車用DSP(ダイヤフラムスプリング)式多板クラッチ

性能アップとコストダウンの両立を目的として開発。2輪クラッチに通常使われているコイルスプリングからダイヤフラムスプリング(以下DSP)に変更することで、操作フィーリングの改善とコストダウンを実現している。

特長1:世界初となる2輪車用DSP式多板クラッチ
エクセディの得意技術であるDSPを世界で初めて2輪車用クラッチに採用。今までの常識にとらわれない発想でエクセディ独自構造を完成させた。荷重特性は従来のコイルスプリングでは右上がり特性なのに対し、DSPでは右下がり特性にすることで操作フィーリングを改善している。
特長2:開発初期段階から織り込んだ低コスト構造
ベース品では5枚使用しているフリクションディスクを、DSPのレバー比により2枚に削減。またフリクションディスク芯板の内周抜きカスを他の部品に有効活用し、材料の無駄をなくすことでコストダウンに貢献している。
特長3:DSP製造の自動化による品質の安定化
DSPの製造をプレスクエンチ工法(熱間成形焼き入れ)の採用によって自動化することに成功。本クラッチの製造になくてはならない工法を確立した。それにより生産性向上と品質安定化、および低コスト化を実現している。

ハイパーシングルVF

高い伝達力と高い操作性の両立を求められるレーシングクラッチにおいて、発進性能に優れたオルガニックフェーシング“ウルトラファイバー”と、耐熱性に優れたメタルフェーシングの長所を融合させたレーシングクラッチ“ハイパーシングルVF”を開発しました。

特長1:純正同様の半クラッチ性能
発進時には扱い易さで好評のウルトラファイバーで半クラッチ領域をカバーします。クッショニングプレート剛性の最適チューニングにより、純正並みの半クラッチ性能を実現しました。従来までのレーシングクラッチとは異次元の操作性を発揮します。
特長2:高耐熱性能
全圧着時には、高温下でも安定した高い摩擦係数を発揮するメタルフェーシングが作動します。過酷な使用状況に対しても、高い耐熱性を持っています。
特長3:低踏力
クッショニングプレートの反力により、当社 ハイパーシングル(メタル)比の -12%の低踏力化を実現しました。幅の広い半クラッチ領域に加え、低踏力化によりさらに 1クラス上の扱いやすさを提供します。

ハイパーシングルVFは、
EXEDY RACING CLUTCH サイトでも紹介しています。
http://www.exedy-racing.com/

電動化対応ダンパー

電動化対応ダンパー

特長1:パラレル走行時のこもり音を抑制
低剛性ダンパーを採用することによりエンジンの回転変動を高効率に減衰。それによりパラレル走行(エンジンとモータの両方を動力として走行する)時のこもり音を抑制する。
特長2:エンジン始動 & 停止時の車体振動を抑制
ばねと摩擦材を車両に合わせた最適設計を行うことができる。それによりエンジン始動 & 停止時に発生する大きな回転変動を減衰させて車体振動を抑制する。
特長3:過大トルク入力からシステムを保護
トルクリミッター機構を採用することにより過大トルクが発生した場合でも、トランスミッション、ジェネレータなどを保護する。